今や日本にとどまらず世界的に有名なビッグマラソン「東京マラソン2016」。今回のレースはリオデジャネイロオリンピックの日本代表選手選考も兼ねています。そんな大注目のビッグレースの見どころを紹介していきます。
日本人トップ争いのスーパーランナーたち
東京マラソンのコース(出典)は、実はとても応援しやすいコースとしても有名です。それは一般の応援者にとってはもちろんですが、折り返しが二か所あるためランナー同士で応援しやすいコースという特徴があります。つまり、トップランナーの名前や特徴を押さえておけば、ランナーも応援者もよりレースを楽しめることは間違いありません。しかし残念ながら公式に海外・国内の招待選手が発表されるのは一月後半。というわけで今回は、現段階で東京マラソン2016出走がおおむね予想される、日本人トップランナーを紹介します。
さて、最もビッグネームとして大注目を浴びているのが村山謙太(旭化成)。11月には双子の弟、紘太が八王子ロングディスタンスで10000mの日本新記録を樹立。謙太自身も学生時代は駒澤大学のエースとして箱根駅伝などで大活躍。更には8月には世界選手権10000mに出場・同選手権ではマラソン日本代表を応援する姿がテレビに映るなど、マラソンへの関心も示しています。この村山謙太に関しては、旭化成の監督宗猛がすでに出場を明らかにしているため、出場は確実。日本トラック長距離界のホープが、マラソンの距離に対応できるか、注目です。(写真・出典)
今回マラソンに対応できるか、という面で注目されているのは村山だけではありません。それが「平成の王者」といわれた駒澤大学を支えた、村山の先輩にあたる宇賀地強(コニカミノルタ)。11月の東日本実業団駅伝の際に今大会の出場表明をしたコニカミノルタのエースは、びわ湖マラソンでは後半に失速したものの、今回は順調に練習をこなしているとのこと。ピークは東京マラソン2016、と公言しているだけに、その健脚に期待が高まります。
また、関係者の中では最も評価が高いと言われているのが五ヶ谷宏司(JR東日本)。前回大会ではサブテンを達成。チームのホームページでは「東京マラソン日本人一位」を今年の目標としてすでに公言しているランナーです。(写真・出典) 初マラソンの2011年びわ湖マラソンでは2時間12分7秒。14年フランクフルトマラソンにて2時間11分43秒、そして東京マラソン2015では、今井正人(トヨタ自動車九州)、佐野広明(Honda)に続く日本人三位の2時間09分21秒と、安定感の高さは群を抜いています。村山や宇賀地がトラックで日本をけん引してきたランナーならば、五ヶ谷は地道にマラソンで結果を出してきた雑草ランナー。JR東日本の先輩にあたり、4年前のオリンピックの切符をつかんだ藤原新(現・ミキハウス)の記録を超えることができるか、注目です。
箱根を盛り上げる青山学院×東洋大学の戦いがここでも
今大会には大学生も強力なメンバーがエントリーしています。それが東洋大学キャプテンの服部勇馬(東洋大学)と青山学院の主要メンバー・一色恭志(青山学院)です。服部に関しては、前回大会に出場予定であったものの、アキレス腱痛の影響により出場を見送った経験があります。しかし2014年に開催された第58回熊日30kmロードレースにおいて、1時間28分52秒で優勝(学生新記録)を果たしており、距離に不安はありません。一色も早くからマラソン適性が見抜かれていた選手。青山学院の原監督からは、マラソンはチームで一番強いと太鼓判。これらの箱根を盛り上げる学生が実業団相手にどう戦うかも注目です。
そのほかも見どころ満載
その他、マラソン経験を徐々に積んでいる佐藤悠基(日清食品G)や、足の故障が治れば青山学院の山の神・神野大地も出場意欲を示しています。日本人トップ争いをぜひ生で見届けてください。
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