『STAR WARS』シリーズの最新作『スター・ウォーズ フォースの覚醒』は12月18日(金)の18時30分より、全国で一斉に公開となります。
今では世界中の誰もが知っているこの物語。日本では単なるB級SF映画だと思われていました。しかし、実質的な第1作目であるエピソード4の公開は、SF映画はもちろん、アニメや特撮ヒーロー、小説や漫画、その他さまざまな分野に大きな影響を与えました。
『スター・ウォーズ』はエポックメイキングな作品なのです。
『スター・ウォーズ』シリーズ
『スター・ウォーズ』シリーズが初めて公開されたのは1980年。エピソードとしては4番目にあたる「エピソード4 新たなる希望」が最初でした。
これは監督であるジョージ・ルーカスが自身が最も大好きなSF連続活劇映画『フラッシュ・ゴードン』をリメイクしようとしたものの、版権料などの問題で断念したのがきっかけとなっています。どうしても、自分がドキドキワクワクしたあの感覚をみんなにも味わってほしいと、ジョージ・ルーカスはこの『スター・ウォーズ エピソード4』を構想しました。
ジョージ・ルーカスが尊敬する日本の映画監督、黒澤明の『七人の侍』と並ぶ名作『隠し砦の三悪人』を基に考えられています。だから映画の冒頭とエンディングに似たシーンがあったり、男勝りに設定されたレイア姫の性格は、『隠し砦の三悪人』のヒロイン・雪姫の影響を受けていると言われています。加えて『スター・ウォーズ』のシンボルとでもいうべき、でこぼこロボットコンビのC-3POとR2-D2のモデルは、太平と又七という農民コンビであることは有名ですね。
『隠し砦の三悪人』だけが『スター・ウォーズ』のベースになったわけではありません。ジョージ・ルーカスはあまり、物語を描くことが得意ではなかったため、古今東西の古典から現代劇まで、あらゆる物語を参考にして、その骨子となる部分をうまく融合させて、『スター・ウォーズ』の物語を作り上げたのです。
だから『スター・ウォーズ』アナキン・スカイウォーカーに始まる家族の物語であり、銀河共和国が崩壊して銀河帝国が誕生したように大国の興亡史でもあり、正義の使徒ジェダイと悪と恐怖を糧とするシスの対立する組織の物語でもあるのです。
ジョージ・ルーカスは現代の神話を作り出したと言っても間違いではないでしょう。
『スター・ウォーズ』 エピソード1~6
シリーズのエピソード1~3は、アナキンとアミダラ姫との出会い、銀河共和国の崩壊、ジェダイが敗北しシスが台頭していく様が描かれます。アナキンはフォースの暗黒面に落ちてダース・ベイダーと姿を変え、ジェダイ騎士のオビワンはアナキンとアミダラ姫の間に生まれた双子を連れて姿をくらまします。
エピソード4~6はアナキンとアミダラの双子の兄妹である、ルーク・スカイウォーカーとレイア姫、その父であるダース・ベイダーの親子の物語を軸に、銀河帝国と反乱軍の戦い、ジェダイとシスの戦いが描かれていきます。
ジョージ・ルーカスはこの6部作で完結(当初は9部作それが6部作に変更)と宣言していました。続編が可能となったのはジョージ・ルーカスが『スター・ウォーズ』の権利を持つルーカスフィルムを、ディズニーが買収したからです。ルーカスの手元を離れた『スター・ウォーズ』は当初の予定だった9部作へと修正されたわけです。
『スター・ウォーズ フォースの覚醒』
そして第7作目にあたる『スター・ウォーズ フォースの覚醒』がいよいよ公開になります。
あらすじは皆さんご存知の通り、『スター・ウォーズ』シリーズは様々な伏線がしかれた、見事な物語世界を構築しています。それゆえに、公開までは詳細なあらすじの情報は、ほとんど提供しないのでも有名です。
今回わかっている範囲で、まとめると――。
『エピソード6 ジェダイの帰還』から30年後の世界が描かれる。主人公は初の女性主人公であるレイ。物語は砂漠の惑星ジャクーから始まる。予告編から察するにジェダイの騎士として戦うことになるであろう黒人青年フィン、ダース・ベイダーの後を継ぐと宣言するカイロ・レンの三人を中心に、帝国軍の残党や共和国再建を目指す人々などが入り乱れる、群衆物語になっていくのではないかと言われています。
公開されている予告編やTVスポットを観て、さまざまな憶測や予想が飛び交っています。公開まであと少しとなったいま、最新作でどのような驚きの物語がつづられるのか、想像しながら過ごすのも楽しいですね。
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